【6月21日 AFP】米インターネット検索大手グーグル(Google)は19日、元交際相手などの裸の画像を本人の同意なくネット上に流出させる「リベンジポルノ」を検索結果から削除する対応に乗り出すことを明らかにした。近くオンライン申請フォームを設け、被害者が削除を依頼できる形にする。

 グーグルのアミット・シングハル(Amit Singhal)副社長(検索事業担当)はブログへの投稿で、「プライベート画像の投稿によって元交際相手に恥をかかせたり、他人のアカウントに侵入して盗んだ画像を流出させるなど、『リベンジポルノ』をめぐる厄介な問題は多数耳にしている」と述べた。また、「画像が『性恐喝サイト』に転載され、金銭と引き換えに削除を依頼しなければならない事例さえある。検索結果はウェブ全体を網羅するべきだというのがわれわれが常に掲げている基本指針だが、リベンジポルノの画像は極めて私的で精神的に打撃を与えるものであり、被害者を深く傷つける。被害者は圧倒的に女性が多い」と指摘した。

 副社長によると、グーグルは「本人の同意なく共有されているヌードまたは性的な画像を、検索結果から削除してほしいとする人々の要請を尊重する」方針。銀行口座番号や署名など、検索結果で表面化する恐れがある機密性の高い個人情報の削除依頼と同様に対応するという。

 副社長は「これでリベンジポルノ問題が解決するとは考えていないし、われわれが画像をウェブサイトから削除できないことも当然承知している。ただ、検索結果からの画像削除依頼に従うことが一助となると期待している」と述べた。(c)AFP