米黒人教会銃乱射、容疑者を9件の殺人罪などで訴追
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【6月20日 AFP】米南東部サウスカロライナ(South Carolina)州の警察によると、黒人教会で銃を乱射し、9人を殺害したとされる白人のディラン・ルーフ(Dylann Roof)容疑者(21)が19日、9件の殺人罪で訴追された。同州のニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)知事は、同容疑者に対し死刑が求刑されるよう求めている。
事件が発生したのは、同州チャールストン(Charleston)のエマニュエル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会(Emanuel African Methodist Episcopal Church)。全米各地で人種問題による緊張が高まる中、今回の銃乱射は、過去数十年間に宗教施設内において発生した事件としては最悪のものとなった。
9件の殺人容疑と凶悪犯罪における銃器所持の容疑で逮捕されたルーフ容疑者は犯行の動機について、「人種間の戦争を始めたかった」と語ったという。
事件を「愚かな殺人」と呼び、いら立ちを隠せないバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、同国内において危険人物がどれだけ簡単に武器を所有できるのか見直すべきだとし、銃規制を改めて訴えた。
米国内の報道によると、ルーフ容疑者はすでに犯行を認める供述をしている。同容疑者は、現地17日夜、同教会で行われていた聖書の勉強会の参加者に向けて発砲。被害者は全員黒人だった。
米テレビ局NBCの番組「トゥデイ(Today)」に出演したサウスカロライナ州のヘイリー州知事は、ルーフ容疑者が有罪判決を受けた場合、同州で合法の死刑判決を受けるべきだと述べ、「この事件がヘイトクライム(憎悪犯罪)であることは明らかだ。私はルーフ容疑者が死刑に処されることを望んでいる」と語った。(c)AFP/Robert MacPherson