南部の誇り?差別の象徴?乱射事件で「南部連合旗」議論再燃 米
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【6月19日 AFP】黒人9人が死亡した教会での銃乱射事件が起きた米南部サウスカロライナ(South Carolina)州では、事件発生翌日の18日、各地で半旗が掲げられた──ある一つの際立った例外を除いて。
州都コロンビア(Columbia)の州議会議事堂前では、南北戦争時の南部連合の戦旗が事件後の今も高く掲揚されており、奴隷制を支持し米国からの分離独立を宣言した南部が敗れてから150年以上が過ぎた現在、この旗の持つ象徴性をめぐる議論が再燃している。
13の星がX形に並べられたこの赤・青・白の旗には多くの南部住民が共感しており、同州チャールストン(Charleston)のエマニュエル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会(Emanuel African Methodist Episcopal Church)で銃乱射事件を起こしたとされる白人のディラン・ルーフ(Dylann Roof)容疑者(21)もその一人だった。
同州のテレビ記者がツイッター(Twitter)に投稿した画像で、ルーフ容疑者が腰かけている1990年代の現代(ヒュンダイ)自動車(Hyundai Motor)製セダンには、南部連合旗が描かれた「南部連合国(Confederate States of America)」のステッカーがナンバープレートに貼られていた。
州議会前では、国旗と州旗でさえ半旗になったのにもかかわらず、南部連合旗が高々と掲揚されたままだったことに、一部からは強い反発が起きた。だが、南部連合旗はそう簡単に降ろせるわけではない。州当局者によれば、この旗を揚げたり降ろしたりする権限は、法律により州議会にだけ与えられているという。