アムステルダム運河に3Dプリンターで橋、計画発表
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【6月17日 AFP】アムステルダム(Amsterdam)の運河に3Dプリンターを使って橋を架ける世界初の計画をオランダのベンチャー企業が明らかにした。
この計画を発表したのは、エンジニアリングベンチャー「MX3D」。鉄骨構造を「描く」ことができるロボットプリンターを使って「アムステルダム中心部の運河に(歩行者用の)橋をプリントする」のだという。9月までに同計画に着手したいとしている。
声明で発表された計画によると、ロボットは空中に橋の構造をプリントしながら対岸に向けて進むのだという。支持構造物となる橋の両端をスライドするイメージのようだ。
特別に設計されたロボットアームは、材料となる金属を最高1500度まで熱し、金属を1滴ずつ丹念に積み重ねて構造物をプリントする。ロボットは、精密な造形を可能とするコンピュータープログラムでコントロールされる。
これまでにも、ロボットアームは、より小さな金属構造のプリントに使用されてきたが、このスケールでの応用は今回が初となる。MX3DがAFPの取材で述べた。
今回の試みをきっかけに、高層ビルなどの危険な作業を伴う建築現場で同技術が導入されることをMX3Dは期待している。この技術では、自らプリントする構造物を足場として利用するため、別途足場を組む煩わしさからも解放される。
関係者らは、2017年半ばまでに同計画の完了を希望している。現在アムステルダム市と交渉中で、市当局も同プロジェクトの実行に前向きだという。(c)AFP