「性器の形見える」と批判の体操選手、擁護の声続々 東南ア大会
このニュースをシェア
【6月15日 AFP】シンガポールで開催されている東南アジア競技大会(SEA Games)で、露出度の高い服装で試合に臨んだことに対する批判が出ていた体操女子マレーシア代表のファラー・アン・アブドル・ハジ(Farah Ann Abdul Hadi)選手(21)を擁護する声が次々と上がっている。
イスラム教徒が大多数を占めるマレーシアでは先週、レオタードの上から「アウラット(性器)」の形が露見していると非難する声が一部から上がっていた。
だがフェイスブック(Facebook)上では、2個の金メダルを獲得した同選手への「称賛と支援」を訴える「Farah Ann Abdul Hadi For Malaysia(マレーシアのためのファラー・アン・アブドル・ハジ)」と題されたページが作られ、15日までに1万1000人分の「いいね」が集まった。
アブドル・ハジ選手は同ページに、「私を支援してくださった皆さんに、心を込めて感謝の気持ちを伝えたい。皆さんから大きな好意的反響を頂いたことに本当に感動しています」とのメッセージを投稿した。
今回の大会で計6個のメダルを獲得した同選手は、カイリー・ジャマルディン(Khairy Jamaluddin)青年・スポーツ相など多数の人々の支持を受けている。同相はマイクロブログのツイッター(Twitter)に、「体操競技で、ファラーは審判団をうならせ、母国に金メダルをもたらした。彼女の行いについては、神のみが彼女を裁く。あなたではない。選手らをそっとしておくように」とのツイートを投稿した。
だが、同国の世論は依然として二分しており、あるイスラム教団体は、イスラム教徒女性の選手らがイスラム法に則った形で競技に臨むための指針を定めるよう求めたとも報じられている。地元紙マレーメール(Malay Mail)によると、全国ムスリム青年協会(National Muslim Youth Association)の女性部門責任者は、「女性がスポーツから排除されるべきではないが、競技用の服装でもイスラム教の規定が優先されなければならない」と述べたという。(c)AFP