クリントン氏がNYで初の大規模集会、中所得者層支援を掲げる
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【6月14日 AFP】ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前米国務長官は13日、2016年大統領選への出馬を表明してから初めての大規模集会をニューヨーク(New York)で開き、苦況にある中所得者層の支援を掲げて、女性初の米大統領を目指す姿勢を強調した。
ニューヨークにはクリントン氏の強固な支持基盤があり、同氏は8年間にわたり同州選出の上院議員を務めた。こうしたことから同氏はニューヨークを初の大規模集会の開催地に選び、再び大統領を目指す理由を説明するとともに、税制優遇措置や就学前教育の普及を公約に盛り込む考えを示した。
この日の集会はニューディール政策と第2次世界大戦(World War II)への参戦で知られるフランクリン・ルーズベルト(Franklin D. Roosevelt)大統領の記念施設で行われ、強い日差しで気温が上昇する中、厳しい警備体制が敷かれた比較的小さな会場に数千人の熱心な支持者が詰め掛けた。
集会ではクリントン氏が檀上で夫のビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領や娘のチェルシー(Chelsea Clinton)さん、義理の息子のマーク・メズビンスキー(Marc Mezvinsky)さんと抱き合ったり、握手を交わしたり、米国旗を振る大勢の支持者らに向かって手を振ったりする場面もあった。支持者らが「ヒラリー!」と名前を叫び歓声を上げている現場は、中所得者層の祭典の様相を呈していた。
会場の熱気が高まった一方、その外ではクリントン氏に対する小規模な抗議活動があった。抗議活動の参加者らはクリントン氏を偽善者と非難する横断幕を掲げ、同氏が米国民から遠い存在で身内をひいきしており、信用できないと主張した。
今年4月の出馬表明以降、クリントン氏の選挙運動には「クリントン財団(Clinton Foundation)」の慈善活動や講演報酬、私用メールの公務使用、国務長官時代の実績などを批判する動きが影を落としている。先週行われた米CNNの世論調査では、同氏が「不誠実で信用できない」とする回答が3月の49%から57%に上昇した。(c)AFP/Jennie MATTHEW