バッハの肖像画、数世紀ぶりライプチヒに帰還 ドイツ
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【6月13日 AFP】ドイツの作曲家ヨハン・セバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach)の肖像画が12日、数世紀ぶりにゆかりの地である東部ライプチヒ(Leipzig)に帰還を果たした。
1748年に描かれたこの絵は、60歳前後でかつらをつけ、手には自身作曲の楽譜を持つ、バッハの肖像画として最も良く知られているもの。クラシック音楽愛好家の米国人富豪の遺志で同市に返還され、数世紀ぶりに一般に公開された。記念式典が行われたニコライ教会(St. Nicholas Church)に詰め掛けた人々は、肖像画に掛けられた白いベールが取られると、一斉に大きな喝采を送った。
肖像画は昨年11月、100歳で亡くなった米国人ウィリアム・シェイド(William Sheide)氏の遺言で、ライプチヒ・バッハ博物館(Leipzig Bach Archive)に寄贈された。同氏の娘、バーバラ・シェイド(Barbara Scheide)さんは、「バッハが故郷に帰ってきました」と涙ながらに話した。
画家エリアス・ゴットローブ・ハウスマン(Elias Gottlob Haussmann)によって描かれたこの肖像画は、バッハを描いた最も信頼性のある肖像画として数々の伝記などに登場し、その価値は250万ドル(約3億円)とされている。(c)AFP/Eloi ROUYER