【6月10日 AFP】米テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)近郊のプールでパーティーを開いていた黒人の少年少女らに銃口を向けた警官が9日、辞職した。この事件は米国で相次いでいる人種差別とみられかねない警察による過剰な実力行使の最新の事例となっていた。

 ダラスの北約50キロにあるマッキニー(McKinney)警察署のグレッグ・コンリー(Greg Conley)署長は、事件を起こした白人警官のエリック・ケースボルト(Eric Casebolt)氏が取った行動は「弁解の余地がない」と記者会見で述べた。

 コンリー署長は、ケースボルトは「自制心を失っていた」として、「われわれの方針と日々の訓練と実践から見ても、彼の行動は支持できない」とコメントした。

 5日、地元住民ではない10代の若者たちがプールで許可を得ずにパーティーを開き、騒いだりけんかをしたりしているという苦情が寄せられ、十数人の警官が現場に急行していた。

 その中の一人だった白人のケースボルト氏が、黒人の少年少女らに対して銃口を向け、みだらな言葉を浴びせたり、地面にふせるよう叫んだりする様子をパーティー参加者の一人が撮影し、動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿していた。

 ネット上で拡散したこの映像を米国のテレビニュースも繰り返し放送し、警察は調査を始めていた。(c)AFP/Mira OBERMAN