仏首相、息子と政府専用機で独へサッカー観戦 非難集中
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【6月10日 AFP】フランスのマニュエル・バルス(Manuel Valls)首相が先週末、ドイツ・ベルリン(Berlin)で開催されたサッカー欧州チャンピオンズリーグ2014-15(UEFA Champions League 2014-15)の決勝を観戦するため息子2人を連れて政府専用機を利用したことが明らかになり、バルス首相には9日、非難が集中した。
野党の政治家らは同首相に対し、謝罪に加え、ベルリンまでの旅費を返還するよう要求した。
バルス首相は1962年スペイン・バルセロナ(Barcelona)生まれ。6日、3-1でイタリアのユベントス(Juventus)を破り、欧州サッカーで最も名誉ある大会を制したFCバルセロナ(FC Barcelona)の大ファンとされる。
サッカー観戦のために政府専用機を使ったことについて、公費の私的流用だと非難を受けたバルス首相は9日、来年フランスで開催される欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)を引き合いに出し、「わが国でも開催予定の大規模な国際イベントがあるおかげで、スポーツが非常に重要な役割を果たしている」と弁明。さらに、首相の役割は「母国のためこれらの一大イベントをサポートすること」にあると主張した。
フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領は8日の段階から、バルス首相の訪独は欧州サッカー連盟(UEFA)関係者らとの会合という公務だったとして、バルス首相を擁護した。
オランド大統領は、来年の欧州選手権開催に加え、国際サッカー連盟(FIFA)をめぐる汚職スキャンダルについても「話し合うべき事項」があったと説明した。また都市・青少年・スポーツ相付のティエリー・ブライヤール(Thierry Braillard)スポーツ担当相も、「目的はバルセロナの応援ではなく、フランスを代表するためだった」と主張した。
UEFAの広報担当者も9日、バルス首相は「欧州選手権2016について協議する」ため、ミシェル・プラティニ(Michel Platini)会長の招きでベルリンを訪れたことを確認した。
一方、政府専用機に自身の息子たちを同乗させたことについて首相府は、同機には空席があったため、2人が乗ったことで費用が上乗せされた事実はないと説明した。(c)AFP