ベルギー、仏の怒りかわして記念硬貨鋳造 その秘策とは?
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【6月9日 AFP】ベルギーは8日、ナポレオン(Napoleon)率いるフランス軍が敗北した1815年のワーテルローの戦い(Battle of Waterloo)から今年で200年になるのを記念して、2.5ユーロ(約350円)硬貨の鋳造を開始した。
フランスは今年、ナポレオンが大敗したこの戦いを祝ってベルギーが2ユーロ(約280円)の記念硬貨を鋳造すると発表すると、欧州の結束が危機にさらされている時期に緊張を生み出すことになりかねないとしてこれに抗議。ベルギーはすでに鋳造した18万枚の2ユーロ硬貨を処分せざるを得なくなった。
だがベルギーは、通常とは異なる額面の硬貨であれば一方的に発行できるとするユーロ圏の規定を利用し、何とかフランスの抗議をかわして「2.5ユーロ」硬貨を鋳造。今回発行される7万枚の硬貨はベルギー国内で利用できる。
ベルギーのヨハン・ファンオフェルトフェルト(Johan Van Overtveldt)財務相は、フランスを怒らせるために鋳造したわけではないとして、「現代の欧州では、解決すべきもっと重要な問題がある」とコメントした。(c)AFP