【6月9日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は8日、将来の火星ミッションにおける着陸技術を試験するために作られた空飛ぶ円盤のような形の試作機の試験飛行を行ったが、パラシュートの一部が開かなかった。

 悪天候の影響で延期されていた「LDSDLow Density Supersonic Decelerator、低密度超音速減速機)」の試作機の2回目の試験飛行だった。同日、ハワイ(Hawaii)州にある米海軍の施設から試作機が打ち上げられた。

 打ち上げ後、試作機はヘリウムガスが入ったバルーンで約3時間上昇した後、降下したが、その際パラシュートの一部が開かなかったという。NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion LaboratoryJPL)によると、このパラシュートは史上最大で、その直径は30メートル。

 NASAは、試作機を回収し、いわゆる「ブラックボックス」を分析した後、グリニッジ標準時(GMT)9日午後5時(日本時間10日午前2時)に説明会を開く予定。

 昨年6月に行われた最初の試験飛行ではパラシュートは開かず降下の際にずたずたに裂けたため、NASAはデザインを修正していた。(c)AFP