【6月8日 AFP】エジプトのシャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で10日に開かれるアフリカの3地域共同体の首脳会議で自由貿易協定「3機関自由貿易地域(Tripartite Free Trade AreaTFTA)」がスタートする。

 この協定は東アフリカ共同体(East African CommunityEAC)、南部アフリカ開発共同体(Southern African Development CommunitySADC)、南東部アフリカ共同市場(Common Market for Eastern and Southern AfricaCOMESA)の3つの機関が特恵関税の枠組みなどに関する4年間の協議を経て合意したもの。26か国からなる市場が創出され、域内の人口は約6億2500万人、加盟国の国内総生産(GDP)の合計は1兆ドル(約126兆円)を超える。

 先週、南アフリカ・ケープタウン(Cape Town)で開かれた世界経済フォーラム・アフリカ会議(World Economic Forum on Africa)に参加したビジネスリーダーたちは、世界各地域の貿易のうち、地域内の国同士のものはアジアで約55%、欧州で約70%を占めるがアフリカは12%に過ぎないという現状に触れ、新協定を歓迎した。

 同フォーラムの共同議長を務めた英通信大手BTグループ(BT Group)のマイケル・レイク(Michael Rake)会長は「3機関の貿易協定はアフリカにとって非常に重要な第一歩だ…アフリカは欧州連合(EU)などとグローバルに競争できるようになっていくだろう」と述べた。現在、世界貿易に占めるアフリカのシェアは約3%にとどまっている。(c)AFP/Lawrence BARTLETT