【6月4日 AFP】英ロンドン(London)の特別区の1つが、区内のおしゃれな人々が集まるとされる地域の路上で寝ると1000ポンド(約20万円)以下の罰金を科すと発表し、ホームレス支援団体などから非難の声が上がっている。

 ハックニー(Hackney)特別区が制定した公共空間を保護するための条例では、反社会的行為に対して警察と地元当局者が100ポンド(約2万円)の罰金を科すことができ、未納の場合、罰金額は1000ポンドまで引き上げられることもある。

 オンライン署名サイト「Change.org」では、「ハックニーのホームレスを犯罪者みなすのをやめさせよう」という活動が展開され、3万人以上の署名が集まっている。

 条例が適用されるのは区内5か所で、ロンドン・フィールズ(London Fields)、リージェンツ運河(Regents Canal)、ブロードウェー・マーケット(Broadway Market)などが含まれる。

 ハックニー区議会は、条例の狙いはホームレスに援助を受け入れる状況に導くことにあると主張している。

 この措置は「住居を提供し、支援しようとする全ての試みを繰り返し拒んできたかたくなな少数のホームレスに対処するために考案されたのものだ」と、ソフィー・リンデン(Sophie Linden)議員は述べている。(c)AFP