客船転覆、「当時周辺で竜巻発生」 中国気象局
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【6月3日 AFP】中国中部・湖北(Hubei)省を流れる長江(揚子江、Yangtze River)で1日夜に大型客船「東方之星(Eastern Star)」号が転覆し、400人以上が行方不明となっている事故で、中国気象局は2日、当時の現場周辺を小型で移動速度の速い竜巻が通過していたと発表した。転覆の原因究明につながる可能性がある。
中国気象局がウェブサイトで発表した初期段階の調査結果によると、竜巻は湖北省監利(Jianli)県で発生し、風速は32メートル以上だった。竜巻の幅は1キロ程度で、15~20分にわたって続いたとしている。正確な発生場所は述べていないが、「局地的で小型で、突然発生した」という。竜巻の規模は、広く用いられている「改良藤田スケール」で「中程度の被害」を示す「EF1」に相当するとされる。
気象局が用いている表現は「サイクロン(低気圧)」とも翻訳できるが、説明からは竜巻だったことが強く示唆されている。この中国気象局の発表は、東方之星号の船長の説明と一致している。中国国営メディアの翻訳によると、船長は「サイクロン」に襲われたと語っている。(c)AFP