【6月4日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2015)は3日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は7-5、6-3、6-1で第6シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に完勝し、準決勝に進出した。

 世界ランク1位のジョコビッチはパリ(Paris)での7度目の対戦で初めて王者ナダルを退け、2012年大会(French Open 2012)と14年大会(French Open 2014)の決勝でのリベンジを果たした。一方、9度の全仏制覇を誇るナダルは、大会通算72試合目でわずか2度目となる黒星を喫している。

 ナダルの16本に対し、45本のウイナーを決めたジョコビッチは、初の全仏制覇と生涯グランドスラムに向けて前進した。

 準決勝でジョコビッチは、第7シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)を7-6、6-2、5-7、6-1で下した第3シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)と対戦する。

 ジョコビッチは、「ラファ(ナダル)には最大の敬意を払っている。真の王者である彼との対戦は、いつだって光栄だ。すべてのポイントで積極的になって集中し続けなければならなかった。キャリアを通じてここで1度しか負けたことのない相手を向こうに回すのは、たやすいことじゃない。素晴らしい一日になった。満足しているし、この感じを続けていきたい」とコメントした。

 29歳の誕生日に完敗を喫したナダルには、夢の全仏10冠達成が可能か否かという深刻な疑問符が浮かび上がった。

 2009年大会(French Open 2009)の4回戦でロビン・ソデルリング(Robin Soderling、スウェーデン)に敗れて以来、ここ10年間で2度目となる全仏での黒星となったナダルは、10年ぶりに世界ランクトップ10から転落する危機に見舞われている。

 ナダルは、「自分の流れもあったが、彼が試合のほとんどを支配していた。相手がよりよいプレーをして、好調ならあり得ることだ。勝てたなかったことはさほど驚きではない。2009年にも負けて2015年の今日もそうなった。新たなチャンスを手に、来年戻ってきたい」と語った。(c)AFP/Dave JAMES