【6月3日 AFP】世界最大のビール会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ(Anheuser-Busch InBev)のドイツ支社長が飲酒運転による自動車事故を起こし、解雇されたと2日、同社の広報担当者が発表した。

 今年1月に就任したティル・ヘドリッヒ(Till Hedrich)ドイツ支社長(44)は「直ちに」退職することになったと広報担当のオリバー・バーテルト(Oliver Bartelt)氏が電子メールで明らかにした。

 バーテルト氏によれば、ヘドリッヒ氏は4月30日、「著しく酒に酔った状態」でミュンヘン(Munich)の南のハイウエーで自動車事故を起こしたことを認めたという。バーテルト氏はこれ以上の事故の詳細は明らかにしていない。

「アルコール飲料を生産している弊社は、アルコール飲料を楽しむため、厳しい内規と消費者の方々への推奨事項を定めています」とバーテルト氏は述べた。内規は飲酒運転をした社員には一切の情状酌量を認めず、いかなる違反行為も「人事に影響する」と明記した条項が含まれているという。

「ですからわが社は、社長としてほかの社員の模範となるべきヘドリッヒ氏からの(事故の)報告に非常にショックを受けたのです」とバートレット氏は述べた。

 ベルギー・ブラジルのインベブ(InBev)と米国のアンハイザー・ブッシュ(Anheuser-Busch)が2008年に合弁して誕生した同社は、「バドワイザー(Budweiser)」「ベックス(Beck's)」「コロナ(Corona)」などのブランドを持っており、昨年の全世界の売り上げは471億ドル(約5兆8400億円)。(c)AFP