米大統領、中国の「肘打ち」行為に警告 南シナ海問題で
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【6月2日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は1日、南シナ海(South China Sea)の領土問題について、各当事国に国際法の尊重を呼びかけるとともに、中国に対し「肘打ちを食らわせ人を押しのける」ような行為をやめるよう要求した。
オバマ大統領は、既存の法律の軽視や、確立した領土問題の解決手法から外れる動きをけん制。「そうしたアプローチから外れ始めた場合、突然対立が生じ、法に基づいた領有権の主張ではなく、国力や海軍の軍事力を根拠にした主張が繰り広げられる。そうするとアジア太平洋地域の繁栄には陰りが生じるだろう」と述べた。
またオバマ大統領は、米国は南シナ海での領有権の主張を一切行わないとした。だが米政府は一方で、「太平洋地域の一国家」として中国などに岩礁の埋め立て作業を中止するよう求めている他、緊張が高まる南シナ海での航行権を守るため、軍用機や艦隊の派遣を継続すると明言している。
オバマ大統領はさらに、「いかなる当事者であれ、同海域での埋め立てや攻撃的な行動は非生産的だと考えている」と言明。また、中国について、ボクシングの例えを使いながら、「彼らの主張の一部は正当なものかもしれないが、肘打ちを食らわせて人を押しのけるようなやり方で通そうとするべきではない」と述べた。(c)AFP