【5月31日 AFP】イタリアの中道右派政党フォルツァ・イタリアの党首であるシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)元首相(78)が、中道左派の与党・民主党の選挙集会に姿を見せ、支持を呼びかける珍事があった。出席する集会を間違えたとみられる。現地メディアが30日、報じた。

 29日夜にミラノ(Milan)近郊のセグラーテ(Segrate)の広場で、民主党の支援で市長選に出馬しているパオロ・ミチェリ(Paolo Micheli)候補の集会が開かれた。するとベルルスコーニ氏がボディーガード6人に囲まれて広場に現れ、ミチェリ候補の支持者らを唖然(あぜん)とさせた。

 ベルルスコーニ氏はしばらく広場を歩き回り、候補者の名前を尋ねて確認してから「若い皆さん、パオロへの投票を頼みましたよ」と語った。しかし側近の一人から誤りを指摘されると、同氏は大慌てでその場を立ち去った。

 このハプニングについてミチェリ候補は、フェイスブック(Facebook)に開いている自身のページに「カバリエーレ(「騎士」、ベルルスコーニ氏のこと)の支持も得られたので、私は勝ったと言えそうだ」と皮肉交じりに投稿した。

 ベルルスコーニ氏はフォルツァ・イタリアから市長選に出馬しているテクラ・フラスキーニ(Tecla Fraschini)候補の集会会場を捜している最中、誤ってミチェリ候補の集会に来てしまったとみられている。(c)AFP