【5月27日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2015)は26日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-2、7-5、6-2でヤルコ・ニエミネン(Jarkko Nieminen、フィンランド)を下し、2回戦へ進出した。

 自身初となる全仏制覇を狙うジョコビッチは、初戦としては厳しい戦いを強いられたものの、センターコートで経験豊富なニエミネンを退けて1回戦を突破した。

 イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2015)を制し、パリ(Paris)に乗り込んできたジョコビッチは、これで23連勝。それでもこの日は、第2セットにブレークを許してゲームカウント1-3とリードを奪われるなど、順風満帆な船出には程遠かった。

 一方、現在33歳で、これが四大大会(グランドスラム)出場50回目となる左利きのニエミネンは、その後ゲームカウント5-3まで持ち込んだものの好機を生かせず、逆にそこから4ゲームを連取されてこのセットを落とした。

 この時点でジョコビッチの勝利はほぼ疑いのないものとなり、最後は4度目のマッチポイントで試合に決着をつけた。

 ジョコビッチは、「試練だったし、またコートに戻ってくるのは簡単ではなかった…ローマ(Rome)の決勝を終えた後ではね。もちろん、コート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)は1年ぶりだし、ここには良い思い出がある」とコメントした。

 前年大会(French Open 2014)は、決勝でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の前に4セットで敗れているジョコビッチだが、パリの観客からは温かく迎え入れられた。

「もちろん、今日の相手の質の高さと経験は知っていたし、これだけ長い間ツアーに参戦し、安定して成績を残している理由を今日は見せていた。特に第2セットはね。いいテニスをする選手だ」

 それでも、自身のプレーを「とても確実だった」と評したジョコビッチは、男子では史上わずか8人目となるキャリアグランドスラムへ一歩を踏み出した。

 しかしその途上の準々決勝で、ジョコビッチの前には、前回王者のナダルが立ちふさがる可能性が高い。今大会は第6シードでの出場となっているナダルは、同日の早い時間に同じく1回戦に臨み、フランスの10代、カンタン・アリス(Quentin Halys)を難なく退けた。(c)AFP/Andy SCOTT