【5月24日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は23日、元経済産業相の二階俊博(Toshihiro Nikai)自民党総務会長が率いる日本の訪中団と北京(Beijing)の人民大会堂(Great Hall of the People)で交流し、日中友好を演出する一方、両国関係を依然として冷え込ませている歴史認識問題にも言及した。

 習主席は、中日の平和と友好協力が両国民に共通の意思であり、全体的な流れだと述べた上で、両国の友好が「大切に保護する価値がある」と付け加えた。

 その一方で習主席は、今年日本が第2次世界大戦(World War II)の敗戦から70年を迎える点に言及し、「歴史の事実を歪曲(わいきょく)することはできない」と中国政府が従来表明してきた立場を改めて強調。「日本の軍事侵略行為を歪曲または美化しようとする動きを、中国人民は容認しない」と明言した。

 中国政府は前日、安倍晋三(Shinzo Abe)首相の昭恵(Akie Abe)夫人が靖国神社(Yasukuni Shrine)に参拝したことを受け、20世紀の歴史を「正視」するよう日本にあらためて促した。中国は靖国神社を、日本の過去の軍国主義の象徴とみなしている。

 中国は抗日戦争勝利70年を迎える9月3日に大規模な軍事パレードを開催する準備を進めており、今年はこの日を休日とすることも決めた。また、中国国防省は、21日に同国の軍用機が初めて宮古島と沖縄本島間の宮古海峡上空を通過したと発表した。(c)AFP