黒人2人を射殺の白人警官に無罪判決、米オハイオ州
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【5月24日 AFP】米オハイオ(Ohio)州の裁判所は23日、同州クリーブランド(Cleveland)で2012年、武器を所持していなかった黒人の男女が乗っていた車のボンネットに上がり数十発発砲し、2人を射殺したとして殺人罪に問われていた白人警官に無罪判決を言い渡した。判決を受け、同市では小規模な抗議デモが行われた。
事件は2012年11月29日に発生。パトロール中だったマイケル・ブリーロ(Michael Brelo)被告(31)とほか12人の警官が、ティモシー・ラッセル(Timothy Russell)さんとマリッサ・ウィリアムズ(Malissa Williams)さんが乗っていたシボレー(Chevrolet)「マリブ(Malibu)」を追跡し、停止させて発砲した。
2人の車が市警本部前を通過した際、たまたまバックファイア(エンジンのシリンダー内部の火炎が吸気管に逆流する現象)を起こし、警官らがその音を銃声と間違えたことが原因だった。車には合計137発の銃弾が撃ち込まれ、このうちボンネットの上から最後に撃たれた15発を含む49発を、ブリーロ被告が撃っていた。
被告が陪審員ではなく判事による審理を求めた裁判でジョン・オドネル(John O'Donnell)判事は、被告が発砲した銃弾のうち2発がウィリアムズさんに、1発がラッセルさんに致命傷を負わせた可能性があるとの見解を示した。一方、故殺だったと立証するには「合理的な疑い」を超える証拠が必要だと述べた。(c)AFP/Afi-Odelia Scruggs