米NSA、グーグルなどのアプリストアを狙う?ハッキング計画
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【5月22日 AFP】米国家安全保障局(National Security Agency、NSA)がスマートフォン(多機能携帯電話)からグーグル(Google)と韓国のサムスン電子(Samsung Electronics)のアプリストアにつながるデータリンクのハッキング計画を立てていたと、調査報道サイト「ジ・インターセプト(The Intercept)」が21日、報じた。
これによると、計画はスマートフォンの通信監視を目的としたもので、情報収集活動に関する協定、通称「ファイブアイズ(Five Eyes)」を結んでいる米国、英国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアが協力して進められていた。2011年および12年に各情報機関が参加した会合で協議されていたとみられる。NSAのエドワード・スノーデン(Edward Snowden)元職員が暴露した機密文書から明らかになったという。
「イリタント・ホーン(Irritant Horn)」と命名された計画は、アプリストアへのデータ接続を乗っ取り、ユーザーのスマートフォンにマルウエア(悪意のあるソフトウエア)を埋め込んでデータを収集するというもの。
NSAがスマートフォンのハッキングを計画した動機についてインターセプトは、エジプトなどで相次いで独裁政権が倒された「アラブの春」の拡大や民衆運動の高まりへの懸念があったとしている。NSAが特に着目していたのはセネガル、スーダン、コンゴなどアフリカ地域だが、フランス、スイス、オランダ、ロシア、キューバ、バハマ、モロッコのアプリストア・サーバーもハッキング対象とされていた。
当時、グーグルのアプリストアは「アンドロイド・マーケット(Android Market)」と呼ばれていたが、現在は「グーグル・プレイ(Google Play)」に名称が変更されている。(c)AFP