ゴルチエやコンチータも出席、エイズ慈善イベント「ライフ・ボール」
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【5月19日 AFP】オーストリアの首都ウィーン(Vienna)で16日、世界最大のAIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)チャリティーイベント「ライフ・ボール(Life Ball)」が開催され、女優シャーリーズ・セロン(Charlize Theron)やファッションアイコンのジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)など、数多くのセレブらが参加した。
今年のライフ・ボールのテーマは、古代ローマの祭典「ヴェール・サクルム(Ver Sacrum、ラテン語で聖なる春の意)」。ネオゴシック建築の市庁舎が、楽園の鳥たちや天使、アマゾンの美女らに彩られた黄金の空想世界に変身した。
■「ひげの女装歌手」など多彩なゲスト
とりわけ注目を集めたのは、昨年の欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」で優勝したコンチータ・ウルスト(Conchita Wurst)だ。
コンチータのすぐ後に登場したのは、シャーリーズとそのパートナーで俳優のショーン・ペン(Sean Penn)だった。今回初めてライフ・ボールに参加したシャーリーズは、「どんなことが起こるのか予想もつきません。米国にはこのイベントに匹敵するイベントはありませんからね」とコメントした。
米からはこの他にも、歌手ポーラ・アブドゥル(Paula Abdul)やトランスジェンダーモデルのカーメン・カレラ(Carmen Carrera)も足を運んだ。カーメンは全体がゴールドのチェーンで作られたいかにも重そうなドレスを身にまとっていた。
一方英出身タレントのケリー・オズボーン(Kelly Osbourne)は、シンプルなブラックドレスで登場。招待状にしっかり目を通さず、「ゴールドがテーマ」だったことを知らなかったと釈明した。
■HIV患者に希望を
オープニングセレモニーではゴルチエのファッションショーも開かれ、イベントは熱狂的な盛り上がりを見せたが、その豪華絢爛(けんらん)さの裏でイベント本来の趣旨もしっかりと伝えられた。
企画運営者のジェリー・ケスラー(Gery Keszler)氏は涙ながらにスピーチを行い、「私はオーストリア国内での最初の感染者の一人です」と自身もHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染していることを告白。「(同ウイルスの)影響を受けている人々に希望を与えたい」と訴えた。
ライフ・ボールには毎年約4万人が参加。その収益は、オーストリア国内だけでなく世界規模で展開されているエイズ問題関連の慈善活動向けに寄付されている。(c)AFP