【5月17日 AFP】第98回ジロ・デ・イタリア(2015 Giro d'Italia)は16日、第8ステージ(フィウッジからカンピテッロ・マテーゼ、186キロメートル)が行われ、肩のけがを抱えるティンコフ・サクソ(Tinkoff-Saxo)のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)が総合首位のピンクジャージー(マリア・ローザ)を守り、モビスター・チーム(Movistar Team)のベニャト・インチャウスティ(Benat Intxausti、スペイン)がステージ制覇を飾った。

 2日前の落車で肩を脱臼したコンタドールは、守備に徹した走りをみせたが、カンピテッロ・マテーゼ(Campitello Matese)の頂上ゴールに向かう13キロの上りでは、アスタナ(Astana Pro Team)のファビオ・アール(Fabio Aru、イタリア)、スカイ(Sky Pro Cycling)のリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)らライバルのアタックに耐え抜き、トップと35秒差の5位でゴール。

 この日の逃げ集団に属していたインチャウスティは、アスタナのミケル・ランダ(Mikel Landa、スペイン)に20秒差をつけている。

 32歳のコンタドールは、総合順位でアールに4秒差、ポートに22秒差をつけており、マリア・ローザと共に第9ステージに臨む。

 2008年大会覇者のコンタドールは、けががなければ攻撃を仕掛けるところだが、今回は守りに徹するしかないと話していた。それでも、今大会のコンタドールは、容易に倒せる相手ではなさそうだ。

 アスタナは、最後の上りでペースを上げようと考え、アールがアタックの機会をうかがっていた。しかし、ポートとコンタドールは即座にこれに反応。

 すると、それを見たランダが集団にアタックしたものの、インチャウスティをとらえるには遅すぎた。

 インチャウスティは、12選手で構成される逃げ集団に入っていたが、最後の上りで先頭に追いつくと、最後は独走した。

 メーン集団で猛攻を仕掛けたアスタナだが、アールはコンタドールからマリア・ローザを奪うことができず、ボーナスタイム2秒を獲得したコンタドールは、さらにリードを広げた。(c)AFP