米、中国「砂の万里の長城」に懸念 南シナ海に軍艦派遣を検討
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【5月14日 AFP】米国が、南シナ海(South China Sea)で中国が建設を進める人工島の周辺海域に米軍の艦船や偵察機を派遣し、同海域の島々の領有を主張する中国をけん制する方針を検討していることが13日、米当局者の話で明らかになった。
国防当局者2人がAFPに語ったところによると米国防総省は、南沙諸島(英語名:スプラトリー諸島、Spratly Islands)など数か国が領有権を主張する海域で中国が建設中の複数の人工島について、島から12カイリ以内の海域に駆逐艦その他の軍艦船やP3偵察機・P8偵察機を派遣する計画など、さまざまな選択肢を検討しているという。
匿名を条件に取材に応じた当局者の1人によると、狙いは「航行の自由への支持の表明」と「同盟国の不安の払しょく」だという。この当局者は「米国は、いずれの人工島に関する領有権の主張も正当なものと認めてはいない」と述べた。
ただし米当局者らは、米海軍司令官が「砂の万里の長城」と称した中国の大規模な埋め立て工事を阻止するのは困難かもしれないとの見解を示している。(c)AFP/Dan De Luce