【5月12日 AFP】肥満問題が深刻化しているブラジルで、体の大きな人の遺体の埋葬に頭を悩ませていたリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のある墓地が解決方法として、体重500キロまでの遺体のための「特大墓所」を用意した。ただし、この特大墓地は7万5000レアル(約300万円)と値段も高額だ。

 現地ニュースサイトG1によると、リオの港湾地区に位置するペニテンシア(Penitencia)墓地では、長さ260センチ、幅130センチ、深さ60センチの墓所を造った。この墓地の管理人であるアルベルト・ジュニオール・ブレナー(Alberto Junior Brenner)氏は「ブラジルは肥満の国になりつつある。保健省の統計によれば、過去10年間で肥満人口の割合は50%増えた。太りすぎの人も23%増えている。ペニテンシア墓地ではこうした需要に応えることにした」と語った。特大墓所の売れ行きは順調で、墓地内の一画を占めるまでになっているという。

 慢性的な過体重の人々が治療を求める中、ブラジル政府は2013年3月、約2億人の国民の肥満予防に2億5000万ドル(約300億円)を投じ、肥満防止キャンペーンを立ち上げた。政府はまた、このキャンペーンを促進するために、食品に含まれる塩分と砂糖を制限する方向で食品業界と合意し、協定を結んだ。(c)AFP