【5月11日 AFP】西アフリカで昨年発生し、これまでに1万1000人以上が死亡したエボラ出血熱の流行をめぐる世界保健機関(WHO)の危機対応ついて、国連(UN)の依頼を受け独立調査を実施している専門家パネルは11日、WHOの対応の遅れを非難する中間報告書を発表した。

 報告書は「2014年5月から7月ごろにかけての早期の警告が、なぜ効果的かつ適切な対応につながらなかったのかは、依然として不明だ」と記している。WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したのは、すでに西アフリカで流行が広がっていた8月8日になってからだった。

 報告書はまた「疫病の流行や、健康増進、社会的動員に関する多大な経験を持つWHOが、エボラウイルスの感染を抑止できるのは監視、コミュニティーの動員、感染地域における適切な衛生管理を同時に実行した場合のみだということを、2014年8月または9月にようやく認識するに至ったことは驚きだ」と指摘している。(c)AFP