【5月11日 AFP】(写真追加)キューバのラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長は10日、バチカンでローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王と会談し、キューバと米国の歴史的な国交正常化交渉開始に当たり法王が行った仲介に謝意を伝えた。バチカンのフェデリコ・ロンバルディ(Federico Lombardi)広報局長が明らかにした。

 初の南米出身のローマ法王であるフランシスコ法王は、米国とキューバの秘密交渉で重要な役割を果たした。両国は50年以上におよぶ緊張関係を経て、国交回復を目指すと昨年12月に突然発表し、世界を驚かせた。

 カストロ議長は随行のブルノ・ロドリゲス・パリジャ(Bruno Rodriguez Parrilla)外相を伴い、パウロ6世ホール(Paul VI Audience Hall)の隣にある小さな部屋で法王と1時間の私的な会談を行った。会談はスペイン語で行われ、バチカンの発表によると「極めて心のこもった」ものだったという。

 カストロ議長は、法王の「謙虚さと英知」に「非常に感銘を受けた」と述べ、9月にキューバを訪問する法王のすべてのミサに出席すると約束した。(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE