スポーツ界で異端視される性的少数者、国際調査
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【5月10日 AFP】10日に発表された国際調査の結果、スポーツ界で同性愛者を「完全に受け入れる」ことができる人の割合は、わずか1パーセントだということが分かった。強いホモフォビア(同性愛嫌悪)の風潮について、関係者は状況を打破したいと考えている。
ゲイラグビーのイベントを主催する豪シドニー(Sydney)の団体が、約9500人にインタビューを行った結果、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)の人々が団体競技に参加することを快く思っている人は、ほんの少数であることが明らかになった。
報告書は、「寛容に思えるカナダのような国でさえ、性的少数者と異性愛者の多くが、差別やホモフォビアを経験したことがある」としている。
調査には、主にオーストラリア、英国、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、米国からの参加者が協力し、たとえ観客席であっても、スポーツの場面では同性愛者を受け入れることができていないという意見が多数を占めた。
回答者の約78パーセントは、性的少数者がパートナーへの愛情表現などで自身の性的指向を明らかにした場合、「確実に安全」とはいえない状況に立たされると答えている。
また、スポーツの場面で同性愛嫌悪が顕著なのは、観客席(41パーセント)と学校の体育の授業(21パーセント)だという。
豪クリケット委員会(Cricket Australia)のジェームス・サザーランド(James Sutherland)最高経営責任者(CEO)は、調査結果について懸念していることを明かした。また、他のスポーツと同様クリケット界も、この問題を乗り越えていきたいと強い意志をみせている。
サザーランド氏は声明で、「調査結果を受け、スポーツ界での同性愛嫌悪をしっかりと理解し、対策を考えていきたい」と述べた。
「スポーツ界を含め、社会に同性愛嫌悪の居場所はない。正しい教育と、草の根レベルでの研修を行うことで、こういう傾向を排除していきたい」