【5月2日 AFP】米政府当局者は1日、中東のホルムズ海峡(Strait of Hormuz)を航行する米商船の護衛を開始したことに続き、護衛の対象を米国以外の国の商船にも拡大する可能性があると明らかにした。

 専門家らはこの方針について、米政府はイランの核開発計画をめぐり外交で慎重にならざるを得ない現状にあっても、重要な海上輸送経路である同海峡の航行の安全を守る姿勢をイラン側に示す狙いがあると指摘している。

 イラン革命防衛隊(Revolutionary Guards)が商船に「嫌がらせ」をしたり、貨物船を拿捕(だほ)したりした例が先月下旬に2件続いたことを受け、米海軍は4月30日からホルムズ海峡を航行する米商船の護衛を行っている。

 米国防総省の報道官は、アシュトン・カーター(Ashton Carter)国防長官もこの活動を承認しており、護衛は「無期限に継続」する方針だと述べた。中東地域を管轄する米中央軍(US Central Command)の報道官は報道陣に対し、護衛の対象を拡大する可能性があることを認めた。しかし米当局者は、新たに商船護衛の対象となる国は明らかにしていない。 (c)AFP/Dan De Luce