仏紙シャルリーの風刺画家、「もうムハンマド描かない」
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【4月30日 AFP】今年1月にフランス・パリ(Paris)の本社がイスラム過激派の男らに銃撃された風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)の風刺画家で、事件を受けて同紙が表紙に掲載したイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を描いた「リュズ(Luz)」ことレナルド・リュジエ(Renald Luzier)氏が、今後はムハンマドを描かないことを明らかにした。
リュジエ氏は、29日に娯楽誌「Les Inrockuptibles」が掲載したインタビューで、「もうムハンマドは描かない。もう興味が無くなった」「(ムハンマドの風刺画を)描いて人生を費やすつもりはない」と述べた。
12人が死亡した銃撃事件の1週間後に発売されたシャルリー・エブド紙特別号には、ムハンマドが「Je suis Charlie(私はシャルリー)」とのメッセージを持ち、その上に「すべては許される」というタイトルがつけられたリュジエ氏の風刺画が表紙に掲載され、同紙としては過去最多の800万部を発行した。
ムハンマドを描かないことを決めたことで「テロリストらが勝ったのではない」とリュジエ氏は説明。「フランス全体が恐怖し続ければ、テロリストらが勝ったことになるだろう」と述べ、フランスの極右政党、国民戦線(National Front、FN)が銃撃事件後に国民の間に恐怖を巻き起こそうとしていると非難した。(c)AFP