【4月22日 AFP】南米コロンビアの裁判所は21日、未申告の武器などを積載していて同国当局が先月、拿捕した香港(Hong Kong)船籍の貨物船に対し、武器の陸揚げは不可能であるとともに、国民の安全が脅かされる可能性もあるとして、同国から出航し目的地のキューバのハバナ(Havana)へ向かうよう命じた。

 この船は、コロンビア北部のバランキジャ(Barranquilla)を経由してキューバのハバナへ向かう予定だった大丹霞(Da Dan Xia)号。火薬約100トン、発射体部品99個、砲弾の薬きょう3000個など、未申告の軍事物資を積載していたことが発覚し、コロンビア沖で先月、同国当局に拿捕された。

 コロンビアの裁判所は、大丹霞号から武器や軍事物資を荷降ろしすることはできないとし、現在、同号が係留されているカルタヘナ(Cartagena)の住民を含めにコロンビア国民全体の安全のため、キューバに向けて出港するよう同号に命じた。ただし、同号の呉洪(Wu Hong)船長は武器密輸に関する事情聴取のため、引き続きカルタヘナに留め置くという。

 一方、中国外務省の華春瑩(Hua Chunying)報道官は、大丹霞は中国の法律および国際法にのっとって航行していたと主張している。(c)AFP