【4月16日 AFP】中国のファーストレディーによる「広報外交(パブリックディプロマシー)」を称賛する学術研究が中国で発表されたと、同国のメディアが16日、報じた。中国が国際社会における「ソフトパワー」を渇望していることを示す新たな兆候と言える。

 中国人民大学(Renmin University)の発表した研究によると、習近平(Xi Jinping)国家主席の妻、彭麗媛(Peng Liyuan)夫人は「国内外のメディアを魅了してきた」という。

 中国国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、研究は彭夫人の「つつましやかさ、容姿、上品なマナー、そして慈善活動への情熱と社会的弱者への配慮」を称賛している。

「中国は、急速な経済発展の中で課題に直面しているが、ファーストレディーの広報外交を通じて思いやりと善意を世界に伝えた」と同紙は付け加えた。

 中国の歴代国家主席の妻はこれまで、外国の首脳夫人、とりわけ米国のファーストレディーと比べて、目立つことが少なかった。

 だが人民解放軍所属の有名歌手だった彭夫人は注目を浴びる活動を増やし、デザイナーブランドの服飾に身を包んで習主席の外遊に同行し、中国国内の保健や慈善活動のイベントでスピーチを行っている。

 先月も彭夫人は、中国南部で開かれたHIV(ヒト免疫不全ウイルス)/AIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)と結核についての予防イベントに、ザンビアのファーストレディー、エスター・ルング(Esther Lungu)大統領夫人や、慈善活動家としても知られるマイクロソフト(Microsoft)の創業者ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏らとともに出席した。(c)AFP