ポールダンスは「スポーツ」、五輪種目への採用訴え 中国
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【4月14日 AFP】セクシーなパフォーマンスか、それともスポーツか──中国・北京(Beijing)で12日に行われた2015年世界ポールダンス選手権(World Pole Dance Championships)の決勝に進出した選手たちは、自分たちの努力は五輪種目の選手たちのそれに匹敵するものだと主張する。
決勝ラウンドまで勝ち進んだ4大陸・10か国を代表する50人以上の選手たちは、体にぴったりフィットする衣装に身を包み、柔軟性としなやかさを生かした演技を披露した。大会は、男性部門、女性部門、混合部門の3つのカテゴリーで競われる。
選手たちは、自分たちの演技を通じて、スポーツとしてのポールダンスが、ストリップクラブでのそれと同列で語ることのできないものであることがしっかり認識されるよう本気で願っているようだ。
一説によると、ポールダンスの起源は中国やインドのアクロバティックな伝統競技にさかのぼることができるとされ、真剣に取り組んでいる選手たちは、競技の名称を「ポール・フィットネス」、または「バーティカル(垂直)・フィットネス」に変更するよう求め声を上げている。
英国人選手のキャット・ベイリー(Kat Bailey)さんは、普段から「ポールダンス」ではなく「ポール・フィットネス」と呼ぶ。ストリップ要素の強いパフォーマンスとは一線を画し、競技の部類に入るものとして、五輪種目への採用についても訴えている。
今大会の出場者らは口々に、ポールダンスに対する世間の見方は変わってきていると話す。
数年前までは、頻繁にストリッパーと呼ばれたというロシアのディミトリー・ポリトフ(Dimitry Politov)さんは、「ハードなスポーツ。エクストリームなスポーツだよ。それを分かってもらえるようになった」と説明した。
一方、ここ10年ほどの間に、同競技の中心地は中国へとシフトしている。しかし同国の選手たちは、国内の保守的な空気との折り合いで苦労していると話す。
2013年の中国ポールダンス選手権で優勝した伊繁(Fang Yi)さん(29)は、「両親はいなかで農家をしています…4年間ポールダンスを練習しましたが、最初の3年間は親に内緒でやっていました。ジムで働いていたので、内緒で練習することができました」とその当時を振り返った。それでも、今では多くの人がスポーツとして認識し始めていることから、やはりいつかは五輪種目になることを望んでいると話した。
選手たちの間では、次の五輪大会から正式種目として採用するよう訴える動きも出ているが、いい知らせはまだ届いていないようだ。
ここ10年ほどは、フィットネスとしてのポールダンス人気が高まりをみせており、競技自体の規模も拡大を続けている。世界各地にクラブが数千単位で新設され、その数は米国だけでも500を超えるとされる。(c)AFP/Tom Hancock