【4月9日 AFP】インドネシアの男性が、旅客機の着陸装置にしがみついたまま、スマトラ（Sumatra）島から首都ジャカルタ（Jakarta）まで移動するという危険な「空の旅」を行った。当局が8日、明らかにした。

 インドネシア運輸省の関係者によると、マリオ・スティーブン・アンバリタ（Mario Steven Ambarita）さん（21）は7日、スマトラ島の空港に忍び込み、ガルーダ航空（Garuda Indonesia）のボーイング（Boeing）社製ジェット機の着陸装置によじ登った。そこで1時間のフライトを座って耐えた末、ジャカルタ郊外の国際空港に着陸したところで発見された。

 同関係者によれば、この便は、酸素が非常に薄く温度は零下となる高度3万4000フィート（1万350メートル）もの上空を飛んでいた。着陸後、アンバリタさんは歩くことはできたが、ふらついており、耳からは血を流していたという。

 アンバリタさんは当局に対し、1年前からこの危険な旅を計画し、空港の下見も行っていたことを認めている。アンバリタさんは8日現在も事情聴取を受けており、ガルーダ航空に対する危険行為を働いたとして起訴され有罪になれば、禁錮1年が科される可能性がある。

 運輸省は、現地空港当局を過失で処罰するとともに、今後同様の事態が起きないよう全国の警備態勢を強化すると約束した。(c)AFP