【4月8日 AFP】メキシコ西部ハリスコ(Jalisco)州で6日、警察の車列が待ち伏せしていた武装集団に襲われ、警察官15人が死亡、5人が負傷した。当局者が7日、明らかにした。同国で近年起きた治安当局と麻薬密売組織との闘争の中では最悪の事件となった。

 事件はソヤタン(Soyatan)村近郊の農村地帯にある曲がりくねった主要道路で発生。警察の精鋭部隊を乗せ同国第2の都市グアダラハラ(Guadalajara)に向かっていた警察車両の一団が襲撃された。

 当局によると、犯行に及んだのは麻薬密売組織「ハリスコ新世代カルテル(Jalisco New Generation Drug Cartel)」で、実行犯らはキャンプを張って1~2日間待ち伏せしていたとみられる。

 麻薬組織がらみの暴力事件では、ミチョアカン(Michoacan)、ゲレロ(Guerrero)、タマウリパス(Tamaulipas)の3州が注目を浴びることが多かったが、今回の事件により、ハリスコ州も「麻薬戦争」の主な舞台になっていることが改めて示された。

 先月同州では治安当局トップの暗殺未遂事件が発生し、その捜査の一環で麻薬組織の構成員4人が逮捕されており、当局によると、今回の事件はそれに対する報復とみられるという。(c)AFP/Ulises Zamarroni