マレーシアで反テロ法案が可決、IS感化の攻撃を懸念
このニュースをシェア
【4月7日 AFP】マレーシア議会は7日、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の脅威に対抗するための反テロ法案を可決した。事実上、テロ容疑者を令状なしに無期限で拘束できる内容で、野党や人権団体は市民権を脅かすものだと非難している。
マレーシアでは先週末、ISに感化されたテロ攻撃を企てた疑いで17人が逮捕された。マレーシア警察のハリド・アブ・バカル(Khalid Abu Bakar)長官は7日、この17人が要人の誘拐やテロ攻撃を計画していたと発表した。
バカル氏が発表した声明によると、「17人の年齢は14歳から49歳で、首都クアラルンプール(Kuala Lumpur)地域でのテロ攻撃を計画するための密談をしていたところを逮捕した」という。17人のなかにはアフガニスタンとインドネシアで軍事訓練を受けた武装グループの元メンバーや、昨年シリアを訪れている宗教指導者、マレーシア軍関係者、東南アジアのイスラム地下組織ジェマ・イスラミア(Jemaah Islamiyah、JI)と行動をともにしていたインドネシアの武器専門家などが含まれている。
このグループの目的はマレーシア国内にISを模した「イスラム国家」を創設することだったとみられ、クアラルンプール地域でのテロ攻撃や要人の誘拐の他に、資金を得るための銀行強盗や、武器調達のために軍事施設や警察施設の襲撃を計画していた。(c)AFP