IS、シリア首都のパレスチナ難民キャンプに侵攻 大部分を制圧
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【4月2日 AFP】シリアの首都ダマスカス(Damascus)南部で1日、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」がヤルムーク(Yarmuk)・パレスチナ難民キャンプに侵攻し、その大部分を制圧した。
パレスチナ解放機構(Palestine Liberation Organization、PLO)のアンワル・アブデル・ハディ(Anwar Abdel Hadi)・ダマスカス政治局長は、ISが難民キャンプの「大半」を制圧し、キャンプ内では激しい衝突が続いていると述べた。
またシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、ISは反バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権派のパレスチナ人グループとの戦闘で、同キャンプの「大部分」を支配下に置いたという。
だが同監視団によると、1日夜までには、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)に忠誠を誓う武装集団がこれら地域の一部を奪還。この戦闘で、2人が死亡したという。
広さ2平方キロのヤルムーク難民キャンプは、ダマスカス都心部からわずか6キロの位置にあり、かつては16万人のパレスチナ難民とシリア人が暮らしていた。だが、戦闘と政府軍による2年近くにおよぶ厳しい封鎖措置でキャンプ内は人道危機に陥り、人口はわずか1万8000人程度に激減した。
ヤルムークのある活動家によると、同キャンプでは先月30日、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の幹部が殺害されたことを受け、ISのメンバー数人が身柄を拘束されていた。(c)AFP