【3月27日 AFP】米麻薬取締局（US Drug Enforcement Administration、DEA）の複数の捜査官が、外国での任務中に麻薬組織に雇われた売春婦が接待する乱交パーティーに参加していたことが、26日に公表された米司法省の報告書で明らかになった。

 連邦捜査官の素行について広範に調査した138ページに及ぶ報告書によると、乱交パーティーに参加した疑いがもたれている麻薬捜査官は10人で、うち7人がパーティーへの出席を事実と認め、2～10日間の職務停止処分を受けたという。

 報告書は乱交パーティーが行われた国名には触れていないが、米紙ワシントン・ポスト（Washington Post）は関係者の話として、南米のコロンビアだと報じている。

 同地には米国から麻薬捜査官が派遣され、地元警察の麻薬組織撲滅作戦を支援している。だが、報告書によると、米捜査官らと協力関係にある地元の警察官1人が「麻薬組織から資金提供を受けて、DEA捜査官のために売春婦が接待する乱交パーティーを手配していた。パーティーは政府が管轄する施設で行われ、数年にわたって続いていた」という。

 DEA捜査官らは「売春婦たちが麻薬組織の資金で雇われていることを知っていたはずだ」と、報告書は指摘している。少なくとも3人のDEA捜査官が、売春婦の接待に加えて麻薬組織の構成員から金銭や贈答品、武器などを受け取ったと、地元警察当局が証言しているという。

 連邦捜査官の素行調査は、2012年にコロンビアで米大統領警護隊（シークレットサービス、US Secret Service）が買春したとされるスキャンダルを受けて導入された。(c)AFP