【3月25日 AFP】ドイツ航空大手ルフトハンザ航空(Lufthansa)傘下の格安航空会社ジャーマンウイングス(Germanwings)9525便の墜落事故を受け、同社の複数のパイロットが25日、犠牲者への追悼として飛行を拒否した。結果、乗客乗員150人が死亡した24日の墜落事故と同じ航路を飛行する予定だった1便が欠航となった。

 ルフトハンザ航空の広報担当者は「ジャーマンウィングスのパイロットが飛行する気分になれないため、1便が欠航した」と語ったものの、何人のパイロットが25日に飛行拒否をしているかについては明かさなかった。

 欠航したのはドイツ西部のデュッセルドルフ(Duesseldorf)からスペインのバルセロナ(Barcelona)に向かう便で、墜落した旅客機の飛んでいた航路の復路を飛行する予定だった。

 パイロットの労働組合の広報担当者はパイロットが飛行を拒否した理由について、安全上の不安ではないと述べ、「(事故の)犠牲者の中にはパイロットらの友人や同僚たちもいた」「あまりに深い感情的な苦しみなので、コックピットに入らないほうがよい(と判断された)」と公共テレビに対して語った。

 ジャーマンウィングス重役のトーマス・ウィンケルマン(Thomas Winkelmann)氏は24日、「われわれはパイロットたちの決定を理解している」と語っていた。

 墜落した旅客機と同じ航路を飛ぶ便は25日、事故後初めてバルセロナからデュッセルドルフに向けて飛び立った。(c)AFP