「計り知れないプレッシャー」背負う羽生、世界選手権連覇なるか
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【3月26日 AFP】ソチ冬季五輪の金メダリスト羽生結弦(Yuzuru Hanyu)は、健康面の問題を乗り越え、「計り知れないプレッシャー」を背負いながら、世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2015)で連覇を目指す。
20歳の羽生は、昨年12月にスペインのバルセロナ(Barcelona)でグランプリ(GP)ファイナル連覇を果たした後、腹痛を引き起こした病気の手術を受けた。
羽生は、唯一の五輪の金メダリスト、そして前回覇者として、中国経済の中心地である上海(Shanghai)で行われる大会に臨む。
昨年末の手術の後、療養を経て練習を再開した羽生だが、今度は足首の捻挫に見舞われ、その状態には不安が残っている。
日本スケート連盟(Japan Skating Federation)の小林芳子(Yoshiko Kobayashi)フィギュア強化部長は、「右足首の状態は万全ではないが、少しずつ練習量を増やし、最終調整をしている」と明かしており、羽生に心理的な負担をかけないよう気を配っているという。
「期待度が高く、プレッシャーは計り知れない。万全ではない中、臨まないといけない。ストレスをできるだけ与えないようにしたい」
前回上海を訪れたとき、羽生はGPシリーズ第3戦の中国杯(ISU Grand Prix of Figure Skating Cup of China 2014)で、練習中に中国の閻涵(Yan Han、ハン・ヤン)と衝突し、あごを数針縫った上、頭部の傷を医療用ホチキスでふさいだ。
羽生は後日、あれだけの衝突を経験しながらここにいられることが「奇跡に近い」と話している。
羽生と共にブライアン・オーサー(Brian Orser)コーチの指導を受けるハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)は、過去2大会で銅メダルに終わった雪辱を果たしたいと意気込んでいる。
ソチ五輪の銅メダリストであるカザフスタンのデニス・テン(Denis Ten)も、先月の四大陸選手権(ISU Four Continents Figure Skating Championships 2015)を制した勢いを維持し、表彰台入りを狙ってくるだろう。