IS、シリアで400人以上の子どもに戦闘訓練 人権団体
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【3月25日 AFP】シリアでイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」が2015年だけで400人以上の子どもたちを戦闘員として訓練していると、英国に拠点を置く非政府組織(NGO)、シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が24日、発表した。
ISはシリアの掌握地全域で、子どもたちを「カリフ国の少年たち」と呼んで戦闘員としての本格的な訓練と宗教教育を実施しているという。
IS関連アカウントから投稿された動画には、男児が軍事訓練で銃に弾丸を装填(そうてん)して発砲したり、茂みの中をはいながら進んだりする様子が映っている。中にはわずか8歳ほどとみられる男児もいる。子どもたちがテーブルを囲み宗教の教科書を勉強している様子もある。
シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、15歳になると少年たちには給料が支払われるフルタイムの兵士となる選択肢が与えられる。
「IS幹部らは、金や武器をやるとか、車の運転を教えてやるなどと言って子どもたちを引きつけようとしている」(アブドル・ラフマン氏)
子どもたちは戦いを強制されてはいないが、ISの支配地域には学校も仕事もないため、子どもたちは戦うしかないという。
子ども兵は検問所に配置されるほか、IS支配地域外での情報収集に利用されることも多いとアブドル・ラフマン氏は話す。子どもならば怪しまれずに行動できるためだ。
だが、中にはもっと暴力的な目的のために集められた子どもたちもいる。アブドル・ラフマン氏によると、ISによって少なくとも10人の子どもたちが自爆攻撃をさせられたほか、子ども兵だけで編成された部隊もある。
子ども兵を使う武装勢力はほかにもあるが、子ども兵を最も公然と使っているのはISだとみられる。(c)AFP