【3月24日 AFP】欧州サッカー連盟（UEFA）のジャンニ・インファンティーノ（Gianni Infantino）事務局長は23日、欧州チャンピオンズリーグ（UEFA Champions League 2014-15）の準々決勝に進出した全チームに対して、審判を批判する選手の態度を改めさせるよう警告した。

 インファンティーノ事務局長はまた、欧州サッカーの統括団体であるUEFAが、審判の判定ミスを探り出すようなビデオ技術の向上については支持しないと述べている。

 UEFAの審判部長を務めるピエルルイジ・コッリーナ（Pierluigi Collina）氏は、20日に行われた会議で、アトレティコ・マドリード（Atletico de Madrid）、FCバルセロナ（FC Barcelona）、バイエルン・ミュンヘン（Bayern Munich）、ユベントス（Juventus）、ASモナコ（AS Monaco）、パリ・サンジェルマン（Paris Saint-Germain、PSG）、FCポルト（FC Porto）、そしてレアル・マドリード（Real Madrid）に対して警告を発した。

 スイスのニヨン（Nyon）にあるUEFA本部で会議が開かれたのは、PSGのセルジュ・オリエ（Serge Aurier）が11日のチェルシー（Chelsea）戦を担当した審判に対して「侮辱行為」を行い、3試合の出場停止処分を科された翌日のことだった。

 オリエは問題の試合に出場しなかったが、ズラタン・イブラヒモビッチ（Zlatan Ibrahimovic）にレッドカードを提示したビョルン・カイペルス（Bjorn Kuipers）主審に対して、中傷するようなコメントをフェイスブック（Facebook）に投稿していた。

 UEFAは、微妙な判定が出るたびに選手たちが審判を取り囲むような傾向が増加していることを懸念しており、インファンティーノ事務局長は審判に対する一部の選手の態度について「攻撃的な姿勢である」と糾弾した。

「これは容認できない問題であり、われわれはそのことを明確にしておく」

 インファンティーノ事務局長はさらに、「われわれは審判を保護し、敬わなければならない」とつけ加え、「選手たちも、それに従って行動しなければならない」と主張した。

「試合をめぐって神経質になることは理解できる。しかし、審判を敬うことはプレーの基本である」

 イングランド・プレミアリーグでは、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン（West Bromwich Albion、WBA）のギャレス・マコーリー（Gareth McAuley）が、実際にはチームメートのクレイグ・ドーソン（Craig Dawson）のファウルだったにもかかわらず、誤って退場処分となり、論議が収まらない状況となっている。

 インファンティーノ事務局長は、ビデオ技術の向上が解決に結びつくものではないと述べ、問題について討論を重ねていく必要があるという見解を示した上で、「人違いについては、副審を増やせばなくなるだろう。なぜなら、何が起きたのか即座に見極めて、すべての判定を正すことができるからだ」と述べた。

「しかし、その他については審判の判断力の問題であり、将来も判定は審判に委ねられるべきである」

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