ヒトラーの水彩画、オークションに出品へ
このニュースをシェア
【3月24日 AFP】若き日のアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)が描いた水彩画が、米ロサンゼルス(Los Angeles)で26日に開催のオークションに出品される。オークションを主催する米競売会社ネイト・D・サンダース(Nate D. Sanders)が23日、発表した。
水彩画は、後のナチス・ドイツ(Nazi)独裁者が画家を目指していた20代半ばの1912年に描いたもので、大きさは横34.3センチ、縦27.3センチ。風景や建物を主題として取り上げることが多かった時期の作品としては珍しく、青い陶器の水差しとオレンジ、赤、ピンクの花が描かれている。オークションの開始価格は3万ドル(約360万円)となる予定。
若い頃、画家を目指してウィーン(Vienna)へと移ったヒトラーは、皮肉なことにユダヤ人の画商であるモルゲンシュテルン(Morgenstern)にその才能を認められた。1911年には、ウィーン在住の裕福なユダヤ人らがモルゲンシュテルンを通じてヒトラーの作品数点を購入している。
サンダースによると、ヒトラーが1930年代に権力を握った際、画廊は閉鎖され、モルゲンシュテルンはポーランド中部ウッジ(Lodz)のゲットーへと追放された。モルゲンシュテルンは、そこで1943年に死亡している。(c)AFP