【3月24日 AFP】スペインの検察当局は、FCバルセロナ(FC Barcelona)のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)獲得に関する脱税容疑で、ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長に懲役2年3か月、サンドロ・ロセール(Sandro Rosell)前会長に懲役7年を求刑しているという。23日、関係筋が明かした。

 マドリード(Madrid)の裁判所はまた、腐敗行為を防止する捜査の対象だったFCバルセロナの移籍契約に対し、罰金2220万ユーロ(約29億円)を科すとしている。

 バルトメウ会長とクラブと並んで、脱税容疑で告発されているロセール前会長は、在任中に行ったとされる不正会計でも訴えられている。

 数か月に及ぶ捜査の結果、パブロ・ルス(Pablo Ruz)裁判官は、問題を裁判にかけるべきか判断を迫られている。同裁判官は10日前の段階で、2013年にブラジル代表のネイマールと契約した際、2人が総額1300万ユーロ(約17億円)にのぼる3件の脱税を行った疑いがあると述べていた。

 クラブ側は、サントスFC(Santos FC)からネイマールを獲得したとき、総額5700万ユーロ(当時約74億円)を支払ったと申告していたが、裁判官は、実際の金額は約8300万ユーロ(約108億円)以上だった疑いがあるとしている。

 ルス裁判官は、契約が複数に分割されていたことについて「バルセロナが実際にはもっと多額の金銭を支払ったことを隠ぺいするために仕組まれたもの」であり、「税務局への支払いを回避すること、もしくは納税額を著しく減らすこと」を目的としていると述べた。

 バルトメウ会長は、先月行われた不正行為に関する聴取で、すべての責任を否定している。(c)AFP