【3月22日 AFP】(一部更新)フランス北西部ノルマンディー(Normandy)地方の観光名所モンサンミッシェル(Mont Saint-Michel)に21日、「世紀の大潮」を見物しようと過去最多のおよそ3万人が押し寄せた。

 欧州で20日に観測された日食の影響もあり、21日夜の潮位はモンサンミッシェルの周辺で14メートルを超え、理論的な最大値が120の潮位の指数が119となる過去最大級の高さとなった。

「世紀の大潮」と呼ばれるこの現象だが、実際には18年に一度、発生する。前回の大潮は1997年3月10日で、次は2033年3月3日に発生する。また、同様の現象は世界の別の場所でも起きている。

 しかし、モンサンミッシェルの観光客たちのにぎやかな雰囲気はこの日、大潮で被害を受けた人たちのニュースが伝えられたことから、夜になる頃には消えてしまった。ブルターニュ(Brittany)地方だけでも午後の満潮時に取り残された15人が救助された。

 また「スーパータイド」とも呼ばれたこの大潮と直接の関係はないものの、フランス南西部ジロンド(Gironde)県では70歳の漁師の男性が、さらに北部のイルグランデ(Ile Grande)では貝を集めていた男性が海に流され、いずれも死亡した。(c)AFP/Sandra FERRER, Patrick BAERT and Aurelia MOUSSLY