【3月22日 AFP】2014-15アルペンスキーW杯は21日、フランスのメリベル(Meribel)で男子大回転の最終戦が行われ、チェーティル・ヤンスルード(Kjetil Jansrud、ノルウェー)が22日の回転に参戦しないことを表明したため、マルセル・ヒルシャー(Marcel Hirscher、オーストリア)が史上初の総合4連覇を決めた。

 ヒルシャーは、総合順位で2位のヤンスルードに60ポイント差をつけていた。高速系を得意とするヤンスルードは、すでにスーパー大回転と滑降のクリスタルグローブを獲得しており、回転でヒルシャーを上回ることは難しいと考えたようだ。

 ノルウェーチームの担当者はAFPに対し、「大回転の終了後に決定したこと」と明かしており、これを受けたヒルシャーは、すぐさまツイッター(Twitter)でヤンスルードを称えた。

「ありがとう。今まで会った中で最高のスポーツマンの一人だ!@Kjansrud 戦いは楽しくて、本物のフェアプレーだった:)」

 オーストリアチームも、公式ツイッターで「決まりました。@MarcelHirscherはW杯で4度目の優勝を果たす。ただただ素晴らしい」と述べている。

 ヒルシャーは今季、大回転で5勝を挙げて種目別優勝を確定させており、ヘンリク・クリストファーセン(Henrik Kristoffersen、ノルウェー)が優勝したこの日のレースでは、4位に甘んじていた。

 ヒルシャーは、総合3連覇を果たしたスウェーデンのインゲマル・ステンマルク(Ingemar Stenmark)氏、米国のフィル・メーアー(Phil Mahre)氏、イタリアのグスタヴォ・トエニ(Gustav Thoni)氏の記録を上回ったことになる。トエニ氏は、通算4度の総合優勝を飾っているものの、連覇ではなかった。

 男子回転では、ドイツのフェリックス・ノイロイター(Felix Neureuther)がヒルシャーと55ポイント差で首位に立っており、ヒルシャーが種目別優勝を飾る見込みは薄い。(c)AFP