【3月24日 AFP】フランス議会は先週、国内の商業地で建物を新築する場合は屋上を一部緑化するか、太陽光パネルを設置することを義務付ける法案を可決した。

 屋上緑化には遮熱効果があり、屋内の冷暖房に使うエネルギーを削減できる。また、雨水を蓄えるため屋根の水はけ問題の改善につながるうえ、鳥が巣を作れるなど自然の少ない都会で生物多様性の促進が期待されると、環境保護の専門家が指摘している。

 フランスの環境保護活動家は新築建物の全てについて屋上全体の緑化を義務付けるよう求めていたが、社会党政権が説得し、可決された法案では対象を商業建築のみに絞った。

 さらに、緑化面積も一部に限定し、発電用の太陽光パネルの設置を緑化の代わりに選択できるようにすることで、企業側の負担を軽減した。

 屋上緑化はドイツやオーストラリアでは人気で、また、カナダ・トロント(Toronto)では2009年に、商業用と住居用の両方を対象に屋上緑化を義務付ける条例が施行されている。(c)AFP