【3月16日 AFP】アイルランド人のカトリック教会神父が先週末、チャリティーイベントのボクシング大会で教区民と対戦するためリングに上がり、「ホワイトカラー・ボクシング」にまったく新しい意味を与えた。

 ピエール・「ハラペーニョ」・ペッパー(Pierre "Jalapeno" Pepper)神父は、17日のアイルランドの祝日「聖パトリック・デー(St. Patrick's Day)」を前に開催された教区のチャリティーイベント「聖パトリックの週末パンチアップ(Saint Patrick's Weekend Punch-Up)」の一環として、初めてボクシンググラブを身に着けた。

 ペッパー神父がボクシングの試合に挑む動画はネット上で広まり全国的な話題となっている。動画には、ペッパー神父が聖書を引用した後、他の5人の神父たちが威嚇するような目で見つめる中、対戦相手の教区民に差し迫った破滅を警告している様子などが映し出されている。

 ホワイトカラー・ボクシングは、いわゆる「ホワイトカラー」の職業に就く男女が試合に参加することを意味しており、アイルランドでは近年、慈善活動の資金集めの方法として人気を集めている。

 ペッパー神父は、2分間のラウンドを3回終えたところで審判から勝利を言い渡された。その後、翌朝8時のミサの時間まで一睡もしなかったという。

 関連性は明白であるが、同神父は、神は試合中、中立的な立場だったと述べ、「問題はそれだ。神は皆を同様に愛しているから、私の側にだけ立つことはできない」と語った。(c)AFP/Conor BARRINS