【3月16日 AFP】ブラジル各地で15日、左派のジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領に抗議する大規模なデモが行われ、およそ150万人が参加した。ルセフ政権は低迷するブラジル経済や国営石油会社ペトロブラス(Petrobras)をめぐる大規模な収賄疑惑という難題に直面している。

 デモ参加者らの多くは、半年前に1985年の民政復帰以降では最も熾烈な大統領選を制して再選したばかりのルセフ大統領の弾劾を求めた。

 最大規模となったサンパウロ(Sao Paulo)の抗議デモには、警察の推定で約100万人が参加。このほかにも抗議デモは、首都ブラジリア(Brasilia)やリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)など83都市・町で行われた。

 ペトロブラスをめぐっては、リベートやマネーロンダリング(資金洗浄)などの手法で約10年にわたり総額約38億ドル(約4600億円)に上る贈収賄を行っていた疑いで、ルセフ大統領に近い政治家やペトロブラスの元幹部ら数十人が捜査対象となっている。

 この事件に関して起訴された人物はまだ出ていないが、ルセフ大統領は、不正行為の一部が行われていたとされる時期にペトロブラスの取締役会議長を務めていた。(c)AFP/Natalia RAMOS